
重大な病気が見つかった時、頭に浮かぶのが「セカンドオピニオン」なのでは?メディアでも取り上げられることが多いせかんですが、詳しくその中身や方法が分からないこともあります。今回はわかりやすく説明します。
そもそもセカンドオピニオンって何?
「セカンドオピニオン」を日本語に直訳すると「第二の意見」といいます。
体に不調があると思った時は、症状の程度や不安の大きさによって最初に診断を受ける病院を決めることってありますよね?
もちろん明らかに風邪のような病気の可能性が考えられる場合は、近所にあるかかりつけ医で見てもらうことが多いはずです。
でも明らかに何か違う症状が出た場合や健康状態に不安がある場合は、様々な種類の専門医がいる総合病院を受診しますよね?
そうなるとそこで病気の診断をしてくれるお医者さんが「担当医」になり、重大な病気の治療を担当するお医者さんが「主治医」になります。
でも重大な病気と診断された場合、主治医から提示された治療方針や治療方法について疑問に思うこともあるはずです。
そんな時に主治医の先生以外の意見を聞いて今後の治療方針や治療方法について考えてみることを「セカンドオピニオン」といいます。
セカンドオピニオンが向く人、向かない人
セカンドオピニオンは、単に「主治医以外の意見を聞く」ということではありません。
そのため「セカンドオピニオンが向く人」と「セカンドオピニオンが向かない人」がいます。
セカンドオピニオンが向く人
セカンドオピニオンは、「きちんと納得した上で治療を受けたい」という人に向いています。
そもそも重大な病気の場合、患者本人が治療方針や治療方法に納得することが重要になります。
きちんと自分の病気を知り納得して治療を受けることが出来れば、治療の効果も高まります。
そのために主治医以外の意見を聞き、双方の意見を聞いたうえで納得して治療に向かうということが大切になります。
ですから「前向きに治療を受けるために主治医以外の意見も聞いてみたい」という人にとってセカンドオピニオンは非常に効果がある方法といえます。
セカンドオピニオンが向かない人
セカンドオピニオンの向かない人は、「主治医に不満がある人」「ほかの病院で治療を受けたいと思っている人」です。
このような場合、あなたの気持ちの中に「主治医または現在の病院に不満を持っていること」が考えられます。
このような場合は「転院(または転医)の希望」となりますので、セカンドオピニオンとは異なります。
セカンドオピニオンを行う方法
セカンドオピニオンを受ける場合は、主治医に相談する必要があります。
もちろん主治医に内緒でセカンドオピニオンを受けることもできますが、これでは「主治医の判断」がどのような検査によって行われたものなのかが分かりません。
さらに検査も診察も新たに受けなければいけないため、費用も手間もかかります。
ですからセカンドオピニオンを受けるには、主治医から紹介状を書いてもらう必要があります。
主治医の紹介状には、ただ病院を紹介するだけの内容が書かれているわけではありません。
主治医が行った検査やそれまでの症状、検査の結果からどのような治療方法や治療方針についてもすべて書かれています。
ですからセカンドオピニオンを行う場合も、主治医の診断書の内容を把握したうえで追加が必要な検査を行い、主治医の判断を含め様々な可能性を考えた上で診断を行います。
セカンドオピニオンを受け主治医の判断と治療方法・方針に違いがなかったとすれば、患者本人も家族も納得して治療を受けることが出来るようになります。
また主治医とセカンドオピニオンの判断が違った場合は、「なぜ判断に違いがあるのか」について詳しい説明を受けることが出来ます。
セカンドオピニオンは前向きに治療に向き合いたい時におすすめ
セカンドオピニオンは「前向きに治療に向き合いたい」と思った時に利用するのがおすすめです。
どんな病気であっても、自分の病気をきちんと知り精神的にも前向きに取り組むことが出来なければ完治は難しいでしょう。
ですから「主治医に申し出るのが心苦しい」「先生の判断を疑っていると思われたらどうしよう」と思う必要はありません。
とにかくしっかりと自分の病気を知り、なぜ提案された治療が必要なのかを理解することがセカンドオピニオンを受ける最大のメリットなのです。